求人記事の文章を「もっと上手に書けば、応募が来るのではないか」。採用に悩む会社から、よく聞く言葉です。
結論から書きます。応募が集まる会社と集まらない会社の差は、求人の文章のうまさではありません。経営者の信念が、外から見える形になっているかどうか。そこで分かれます。
一朶の雲はこれまで、熊本を中心に100社以上の企業の採用取材を手がけてきました。経営者に話を聞き、社員に話を聞き、その会社の魅力を求人記事にする仕事です。その現場で見てきたことをまとめます。
この記事の要点
いまはChatGPTをはじめとするAIを使えば、誰でも整った求人原稿が書けます。言い回しを整える。読みやすい構成をつくる。目を引くキャッチコピーを考える。こうした作業は、AIが一瞬でこなしてくれます。
つまり、求人記事の文章の質は、全体として底上げされました。
裏を返せば、文章力では差がつかなくなったということです。どの会社の求人記事も、表面上は整っている。読みやすく、きれいにまとまっている。だからこそ求職者は、きれいな文章の奥にあるものを見ようとします。
では、何が違うのか。
100社以上の取材を通じて見えてきたのは、経営層の信念が見える形になっているかどうかです。
自分たちはどこを目指しているのか。社員と何を成し遂げたいのか。この会社は何者なのか。「うちはこういう会社だ」というアイデンティティの表明が、求人記事の奥にちゃんと存在しているかどうか。
この熱量がきちんと言葉になっている会社は、応募が来るのが明らかに早く、内定までの道のりもスムーズです。
もうひとつ、取材を重ねて分かったことがあります。経営者の信念を言葉にすると、事業やカルチャーの紹介にも自然と厚みが出ます。「やること」と「やらないこと」が整理され、会社の立ち位置が読み手に伝わる。信念の可視化は、結果として採用戦略そのものになります。
ある取材で、転職して間もない社員の方がこう話していました。
「転職は『賭け』だと思っています。だから、求人に書いてあることに誇張がないか、かなり厳しく見ていました」
その方は求人記事だけでなく、会社のホームページ、社長のTikTokやYouTube、SNSまで、あらゆるチャネルを横断して確かめていたそうです。決め手は「どこを見ても違和感がなかったこと」でした。
別の方は、経営者のストーリー動画をYouTubeで何度も見て「この会社なら自分でも挑戦できる」と思い、応募したと話してくれました。問い合わせへの返信の速さが「会社への信頼度に直結する」と語った方もいます。「1日連絡がなかったら、そういう体制の会社なんだなと思ってしまう」と。
つまり求職者が見ているのは、文章のうまさではなく「整合性」です。求人記事、ホームページ、SNS、動画、面接での対応。すべてのチャネルで、同じ信念が一貫して表現されているかどうか。ここにずれがあると、どれだけ文章が上手くても見抜かれます。
だからこそ、耳あたりのいい言葉を並べるより、あえて厳しいことを書くほうが効く場面があります。
私たちが手がけた取材記事で、あえて「土日も働くことがある」「責任が重すぎると感じて離れる人もいる」と正直に書いたことがあります。その会社には、事業を通じて地域の未来を変えるという、強いビジョンがありました。厳しさとビジョンをセットで伝えたことで、「それでも行きたい」と腹をくくれる人が応募してくる。結果として、マッチングの精度が上がりました。
良いことだけを並べる。誰にでも当てはまり、誰にも刺さらない。入社後のギャップが早期離職につながる。
給与・休日・福利厚生しか書けない。他社と比べられたとき、選ばれる理由が条件の差しか残らない。
大変なことも正直に書き、それでも目指す先を示す。腹をくくれる人が来るので、入社後のミスマッチが減る。
八方美人な求人は、誰にも届きません。目指すことを正直に書くことで、求職者も納得して応募できる。取材の現場で、何度も目にしてきたことです。
ただし、すべてが熱量で解決するわけではありません。
たとえば、採用の間口を広げたい場合。自社の強みが福利厚生なのか、給与水準なのか、仕事を通じて得られる経験やスキルなのか。他社と比べたときにどこが自社の強みなのかを冷静に見極め、情報を整える必要があります。
もうひとつ大事なのは、チャネルごとの役割を理解して使い分けることです。ホームページ、SNS、YouTube、Podcast。届く層も、届き方も違います。信念を一貫して表現することと、チャネルの特性に合わせて最適化して届けること。この2つは両立させなければいけません。
ここは、社内からだけでは見えにくい部分です。外の視点を入れて客観的に整理したほうが、結果的にうまくいくケースが多くあります。
信念を言葉にし、チャネルごとに届け分ける。そこから一緒に設計します。
一朶の雲は、経営者と社員への取材から、会社の芯になる言葉を見つけ出すところから入ります。求人記事、採用ページ、採用動画、SNSまで、同じ信念が一貫して届くように設計し、制作します。
採用広報を相談する100社以上を取材するなかで、「うちには特別なものなんてないよ」とおっしゃる経営者に、たくさん出会ってきました。
それでも、話を聞いていくと必ず出てきます。会社をつくったときの想い。事業を始めたときの覚悟。仲間を集めたときの熱。どの会社にも、その会社にしかない信念があります。
それが、まだ見える形になっていないだけです。
いま出している求人記事を、ひとつ開いてみてください。
そして、社名を隠して読んでみる。
それでも「この会社だ」と分かるなら、信念は言葉になっています。他社の求人と入れ替えても成立してしまうなら、足りないのは文章力ではなく、その奥にある言葉です。
次に、同じ目で自社のホームページとSNSを見てください。求人記事と同じことを言っているかどうか。求職者は、そこまで確かめに来ています。
多くの場合、文章そのものが原因ではありません。いまはAIで誰でも整った文章が書けるため、文章の質では差がつきにくくなっています。差がつくのは、経営者の信念や会社の目指す姿が、求人記事の奥に見える形で表れているかどうかです。
求人記事だけでなく、会社のホームページ、経営者のSNSや動画、問い合わせへの返信の速さまで横断して確かめています。見ているのは文章のうまさではなく、どこを見ても同じことを言っているかという整合性です。
書いたほうが効く場面があります。厳しさと会社のビジョンをセットで伝えると、それでも行きたいと思える人が応募してくるため、入社後のミスマッチが減ります。良いことだけを並べた求人は、誰にでも当てはまり、誰にも届きません。
会社の考え方や働く人の姿を、求職者に向けて継続的に発信する取り組みです。求人票に載せる条件だけでなく、会社が何を目指しているのか、どんな人が働いているのかを、記事・動画・SNSなどで伝えます。
頼めます。一朶の雲では、経営者と社員への取材から会社の芯になる言葉を見つけ出し、求人記事、採用ページ、採用動画、SNSまで一貫して制作しています。社内に専任者がいない企業からのご相談も多くいただいています。
一朶の雲株式会社(熊本県山鹿市)は、熊本を中心に100社以上の採用取材を手がけてきた会社です。採用広報の設計から、求人記事・採用動画・SNSの制作まで一貫してご相談いただけます。九州全域に対応しています。
求人に足りないのは、文章力ではありません。会社の信念が、ちゃんと言葉になっているかどうかです。
そしてその言葉は、求職者が探しに来る場所に置かれていなければ届きません。求人記事にも、ホームページにも、SNSにも、同じ言葉がある状態をつくる。それが採用広報の仕事です。
いま出している求人を、ひとつ持ってきてください。
社名を隠しても「この会社だ」と分かる求人になっているか。一緒に読むところから始めます。熊本・九州の企業の採用広報、求人記事、採用動画、SNSまで。まずは話を聞かせていただくところからで構いません。
一朶の雲に相談する